「目に見えない」ものほど大切にする
人によって、食にお金をかける人、持ち物にお金をかける人、もしくは見え
ない心の栄養補給という意味で旅行する人、ボディメンテナンスにお金をかけ
る人⋯⋯それぞれ価値観は違うことでしょう。
そして、それに対して「くだらない」とか「いい」とかの判断もできません。
その人が価値を感じていることは、その人にとっては真実だからです。
どんなジャンルであっても、お金をかけたら、得られるメリットは必ずある
ものです。
なぜなら、お金を送り出すことでなんらかの満足感を得られるからです。
とはいえ、最近の自分はお金をかける部分が変わってきたように感じます。
以前は、目に見える部分にお金をかけたいと思っていました。今でもそう思い
ますが、多少違ってきた点は、目に見えない部分に対しても、より積極的にお
金をかけるようになってきたことです。
目に見えない部分のなかには、仕事のスキルアップに関することや、自分を
高めるような本を買うこと、セミナーに行くことなども含まれます。
もちろん、肌で感じる「氣」がいい場所にお金をかけていくことも気分を上
げてくれるので、お金持ちマインドを育てるにはとてもいい方法です。心地よ
い場所と空間の「氣」を感じ、満足感を味わえるからです。
こうした経験は、自分の感受性を豊かにするのにも役立ちます。
以前の私は、そういう部分は節約していましたから、こうした自分への投資
をもっと若い頃にしていれば、セルフイメージがもっと早いうちに上がってい
たのに⋯⋯と今では悔しく思います。
本当のお金持ちは、目に見えるものではなく、経験にお金を遣うのです。そ
して、経験によって得られた感性や知恵というものは、失われることがないのです。
以前、初めて金沢に行ったときのこと、茶屋街でお抹茶を飲んだとき、お抹
茶と和菓子にお金を支払ったという感じよりも、明らかに空間にお金を支払っ
ているという感覚がありました。
その空間から漂う素晴らしい和の演出が、お抹茶と和菓子のおいしさを上げ
てくれる感覚がしました。たしか、1000円ほどのお抹茶セットでしたが、
古い建築物を見る、という見学料とそこの素敵な空間にお金を支払ったと思え
ば、なんとお安いのでしょう⋯⋯と思いました。
「自分が本物になりたければ、本物に触れなさい」とは、よく言われています。
つまり本物は本物の氣(周波数)を発しているから、それを吸収しなさい、
うことですが、氣のいい場所というのは、私たちを成長させてく
でもあるのです。そこで私は、空間からよい氣が感じられるようなところに身
を置くことにお金をかけるようにしています。
文化を感じたり、何かを学んだり、芸術に触れたり、自然と触れ合ったり、
美しいものを体験することにお金を遣うことは、私たちの女性としての感受性
を高めてくれます。それを何度も繰り返すうちに、自分もそこにふさわしい人
であるという認識に変わってきます。
また、いろんな上質な家具、食器、絵画、内装に触れるうちに、上質なもの
と普通のものとの違いがわかるようになってきます。つまり、目が肥えてくる
のです。
そうしますと、言葉遣いや立ち居振る舞いも少しずつ変わってきて、空間に
なじんできて、もっと楽しめるようになります。ですから、気後れすることな
く、積極的にどんどん素敵な場所へ出かけていきましょう。
氣のいい場所には進んで足を運ぶ。