☆男性が求める母性と、嫌がる母性を理解する
付き合いが長くなると、彼の世話を焼くことが自分の役割、と思うようになる女性は多いです。
確かに、男性は女性から世話を焼いてほしいと思うものですが、やってほしくないことも男性にはあるのです。
今から年近く前に、「冬彦さん」という言葉が大変はやりました。
テレビドラマのヒロインの夫、冬彦が、強烈なマザコンだ0たことから、母親への思いが強い男性を指し、面白半分に「冬彦さん」と呼んだりしたのです。
ただ、男性の中には、冬彦さんほどの極度のマザコンではなくとも、多少なりとも母親思いの傾向があるものです。
これは世界共通といえます。
男性にとって母親は永遠の聖母であり、心の奥底でその存在をよりどころにしているものなのです。
しかし、そこで、「彼の、絶対的な存在になれるなんて素敵だわ。彼の母親っぽく振る舞おう!」と決意し、かいがいしく、彼の世話を焼いていると、なぜか煙たがられる存在になり、愛も終わりを迎えた・・・。
こんなことが、しばしば、男女の間では起こります。
母性愛。これが恋愛においては、多くの問題を引き起こすのです。
母性愛を前面に出せば、恋人の心をわしづかみにできると、簡単に考えてはいけません。
実は、女性が母性愛を出せば出すほど、恋人としての魅力を失い、彼は性的な対象としてあなたを見なくなってくるのです。
男性の本能は複雑で、また大変、動物的です。もし、男性が本能だけの生き物だとしたならば、たとえ血がつながった母親や姉妹であっても、彼女たちもまた、皆さんと同様に男性にとっては性的対象者になってしまいます。
しかし、人間は理性というものがきちんと働く生き物ですから、無意識のうちに脳が、
「僕はお母さんや姉妹に性的な欲望を抱いてはならない」と、繰り返しその欲望に抑制をかけています。
ですから、彼女たちに性欲を抱くことはありません。
だからもし、あなたが彼に対して母性愛を出して接しすぎると、彼は、あなたに母や姉妹と同じ種類の感情を抱いてしまいます。「この人には性的な興味を持ってはいけないんだ」と、脳が勝手に指令を出し、あなたを性的対象者のリストからはずしてしまうのです。
あなたが母性愛で彼に接していたとしたら、彼は次第に、あなたに屈折した愛情を抱くようになります。
あなたに母性を感じてしまうため、あなたとのセックスに嫌悪感を抱くようになるのです。
そうなれば、当然セックスをするときに、男性の機能は果たせなくなります。
世の中のセックスレスになるカップルの大半は、女性が男性の母親役を演じているケースが多いのです。
彼が自分に性的な興奮を示さなくなってしまったら、女性は、自分に魅力がないのかしら、もしや、浮気をしているのでは? と、悶々とした日々を送ることになります。
母性の優しい部分だけ、男性に与えるたとえ性交渉がなくても、大好きな彼の絶対的な存在になれるのならば、私は母親のように彼を包んであげたい、と考えるかもしれません。
しかし、残念ながら、どんなに魅力的で優しく完璧な女性でも、男性にとって、生み育ててくれた母親の座は不動のものです。
つまり、母性を出しすぎると、あなたは恋人としての存在からはずれる上に、
母親役にもなりきれない、非常に中途半端な存在になってしまいます。
ですから、彼の母親になって、絶対的な存在になろう、なんて、思わないようにしてください。
彼にとって、 いつまでも、女であり続けましよう。
そうすれば、彼の愛に不安になることも、なくなります。
確かに男性だって、母性は欲しいのです。
それでは、どのように母性を出せばいいのでしようか?
お答えするとすれば、彼に与えていい母性は、「優しさの部分だけ」です。
おいしい料理をつくってあげ、身の回りの世話をしてあげる。彼が疲れているようだったら、黙って抱きしめてあげる。
つらそうなときには、優しく体をさすってあげる。愚痴や趣味の自慢話を熱心に聞いてあげる。
求められたときには、素直に身体を開いてあげる。
え~、そんな、こちらからしてあげるだけで、調子がよすぎない? と思うかもしれません。
でも、男性にとって社会の中で自分の思いどおりになることは、ほんの一部分です。
せめて、あなたが優しく受け入れてあげれば、それだけで、ホッとさせてくれる場所は、ここなのだ、と男性は自覚するのです。
そして、男性が嫌う、出してはいけない母性とは、母親と同じように小言を言ってしまうことです。
母性愛の強い女性は、身の回りの世話も、すべて完璧にこなすのですが、細かく愚痴を言ったり、文句を言ったりするようになるのです。
それが、男性にとっては、母親を想起させるため、あなたを「女」と見られなくなってしまうのです。
例えば、彼が会社の愚痴をあなたに言ったとします。
そんなとき、もう、情けない!
もっとちゃんとしてよ、とついついアドバイスに熱が入り、彼を怒らせてしまうなんてことはありませんか?
彼は、ただ安心して心を開けるあなたに愚痴りたいだけなのです。
男性が事業や試験などに失敗したときには、たくさんの言葉を並べるのではなく、ひと言、「あなたならできるから、心配ないよ」と言うだけでいいのです。
そうすれば、彼は心から感じ入り、あなたをより深く愛するようになります。